コンビニ強盗と、110番を忘れた夜。
- Ume
- 4月14日
- 読了時間: 4分
更新日:5月7日
先日、2029年9月、糟屋郡須恵町にオープン予定の有料老人ホームあったかいご須恵の建設現場の見学にいってきた。着々と工事が進められるあったかいご須恵、9月の開設が楽しみだ。 今回職員にとってありがたいのが、あったかいご須恵の隣が、セブンイレブン、コンビニということ。介護職員や看護職員が、仕事の合間に買い物に行くのに非常に便利な場所にコンビニがあることは、本当にありがたい。 さて、コンビニといえば、ふと思い出したことがある。
その昔、私がまだ右も左もわからない二十三歳の頃、コンビニでバイトをしていた。
仕事にもすっかり慣れてきたある日、私は深夜のシフトに入っていた。
いつもと変わらない店内で、一緒に入っていたベテランアルバイターの加藤さんと、その週のジャンプの話をしたり、暇な時間には休憩室で漫画を読んだりしていた。
深夜二時。
レジにお客さんが来た。
「金を出せ」
一瞬、何が起きたのかわからなかった。
相手の表情を読もうと顔を見たら、野球帽にサングラス、マスクという、妙に気合いの入った格好をしていた。
「金を出せ!!」
相手はもう一度言った。
よく見ると、右手には刃物が握られていた。
あまりに現実離れした光景で、一瞬、何が起きているのか理解できなかった。
が、一瞬フリーズしたのち、脳の回路が急につながったように状況を理解した。
強盗だ。
そうわかった瞬間、私は休憩室に飛び込み、全力で閉めたドアを押さえた。
そのとき休憩室には、ベテランアルバイターの加藤さんがいた。
「梅野くん、どっ、どした!???」
私のただならぬ様子に、加藤さんもきっちり動揺して大きな声を出す。
「カトさん、強盗っす!! 強盗!!!」
犯人が入ってこれないよう、私が必死で押さえたドアは、レジが開かずに憤慨した犯人の拳と、「金を出せ!!! 金を出せーーー!!」という叫び声で揺れ続けた。
犯人の声とドアを叩く音に、私同様パニックになった加藤さんと、二人で必死にドアを押さえた。
足は震え、立っているのもやっとだった。
「電話!!!
110番しろ!!!!」
あらん限りの声で叫ぶ加藤さんに、私は震える手で電話を取った。
が、頭が真っ白で、何番を押せばいいのか本気でわからない。
そして半狂乱で叫んだ。
「110番って何番ですかッ!!!!」
我ながら、人生で一番意味のわからない質問をしたと思う。
だが、それに対して加藤さんは、間髪入れずにこう返した。
「100番たい!! 100番たい!!!!」
『いや、100番じゃないだろ』
博多弁まじりの加藤さんの言葉に、私は急に冷静になった。
おかげで私は無事に110番することができた。
そして警察に連絡している間に、気がついたら犯人は逃げていた。
さて、なぜこんな話を思い出したかというと、
似たようなことが職場でも普通に起きているからだ。
介護施設でトラブルが起きたとき。
ご利用者の急変や、重大事故が起きたとき。
介護・看護職員が重大インシデントを起こしてしまったとき。
普段は冷静で、判断もできる人間が、まるで別人のようにズレた判断をし始める。
しかも厄介なのは、本人は至って本気で、むしろ一生懸命だということだ。
「何とかしなければ」と動いている。
「正しいことをしている」と思っている。
でも、その一生懸命さは、少しずつ本質からズレていく。
そして気づいたときには、状況はさらに悪化している。
あのときの私は、何も考えずにドアを押さえ、
結果的に、たまたまうまくいった。
ただ、それだけの話である。
でも、この業界で「たまたま」は通用しない。
たまたま助かった、は
次は誰かを傷つけるかもしれないし、
最悪の場合、命に関わる。
だから、型がいる。
パニックになることを前提に、
人が判断を間違えることを前提に、
それでも止まらないようにするための型だ。
何が起きているのか。
問題の本質は何か。
今、止めるべきなのか。
それとも進めるべきなのか。
そして、誰が最終的に判断するのか。
これを、その場の感覚や善意に委ねない。
人は焦ると、驚くほど雑になるからだ。
だから、構造で判断する。
それが、マネジメントの型だ。
少なくとも型があれば、「110番って何番ですか」とは言わずにすむはずだ。

現在、あったかいごは、大野城市、城南区東油山、南区弥永、で有料老人ホーム、今年3月開設した春日原南、訪問介護事業所、訪問看護事業所を運営中であり、2026年9月開設予定の施設も準備中。
福岡で今もっとも勢いのある介護系企業の一つ、株式会社あったかいごは、未来ある介護士の皆様、看護師の皆様の求人ご応募と、入居施設をお探しの皆様のお問い合わせをお待ちしてります。
株式会社あったかいご 梅野 貴裕



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